齊藤惇日本画美術館(愛称"星のおじさま美術館")は、2021年8月末に移転することになりました。父齊藤惇(あつし)の日本画、祖父齊藤泰一(たいいち)が山口菜香亭で使った洋食器ピリヴィ、姉鈴木美絵子(みえこ)の日本画、私齊藤泰嘉(やすよし)の研究している東京都美術館生みの親佐藤慶太郎翁や農漁村美人画などの紹介はHPにおいて続けてまいります。2018年11月19日の開館以来ご支援いただいた皆様に心より感謝申し上げる次第です。
齊藤泰嘉さいとうやすよし(館長、常磐大学総合政策学部特任教授(学芸員課程担当)、筑波大学名誉教授)

最新情報

2024.04.05
『令和5年度 東京都美術館紀要 No.30』が2024年3月に発行されました。 齊藤泰嘉が1980年代に東京都美術館にて学芸員として勤務していた時代の担当展覧会やロックフェラー3世夫人から寄贈を受けた白髪一雄作品などについて語ったオーラルヒストリーを小林明子学芸員が編集しました。東京都美術館HPにて公開されています。「東京都美術館、1980年代の海外現代作家展をめぐって-齊藤泰嘉氏によるオーラル・ヒストリー」           
2024.04.05
2023年度秋冬常磐大学公開講座にて「美術館の怪人たち-東京都美術館百年史」についてお話をしました。
2023.01.20
水戸の常磐大学オープンカレッジ教養講座「歴史浪漫としての〈明日の国宝〉-大学と地域博物館の連携による地域文化財発掘」にて横山大観2023.2.21、山口菜香亭2.28、伊藤幾久造3.7についてお話しします。
2022.04.18
2022年度常磐大学オープンカレッジにおいて山口菜香亭についてお話しする予定です。
2021.08.12
移転のお知らせ。2021年8月末をもちまして当館は移転することになりました。
2021.06.03
2021年度常磐大学オープンカレッジにて「《神奈川沖浪裏》の謎ー北斎と波の伊八」と題して全3回(6月24日、7月1日、7月8日)でお話しします。
2021.04.13
齊藤惇日本画美術館(愛称★星の おじさま美術館)は2021年6月から再開する予定です。
2021.04.09
佐倉市立美術館収蔵作品展「ちばのいろ」に齊藤惇《青田の町》(1960年)が展示されております。会期は2021年3月20日~5月16日(月曜休館)です。観覧無料です。お出かけください。
2020.10.18
齊藤惇日本画美術館(★愛称星のおじさま美術館)はもうしばらく休館いたします。
2020.04.12
2020年4月から齊藤泰嘉は茨城県水戸市にある常磐大学総合政策学部総合政策学科特任教授として再び大学の教壇に立ち、博物館学7科目を教えることになりました。齊藤惇日本画美術館はもうしばらく休館し、夏頃の再開を目指します。
2020.04.12
齊藤泰嘉が2020年2月7日と8日に台湾国立成功大学博物館学際教育研究会(UFO)にて基調講演を2本しました。「変貌する病院-芸術による病院環境の改善」と「美術史学習におけるエコミュージアムの活用-葛飾北斎と波の伊八」です。Youtube で記録ビデオを見ることができます。このHPとリンクしているTwitter (画面横にあるTwitter のマークをクリックするとその動画2本をご覧いただけます。
2020.01.05
謹賀新年 ここ大原では水仙がすでに咲いています。令和2年の初仕事は1月11日佐倉市立美術館での新春佐倉美術展ギャラリートークです。2月7日、8日には台湾の台南市にある国立成功大学にて「変貌する病院-芸術による療養環境の改善 Changing Hospitals: The Role of Art in Improving Healing Environments」、「美術史学習におけるエコミュージアムの活用—葛飾北斎と波の伊八 When Ecomuseums Become Living Art History: Hokusaiand Namino-Ihachi」の2本の講演をしてきます。齊藤惇日本画美術館(愛称★星のおじさま美術館)は台風被害復旧工事中のため3月末まで休館いたします。4月になりましたら再開の予定です。皆様のお越しをお待ちしております。
2019.11.20
美術館建物が台風15号により被災し、網戸が飛ばされるなどの被害がありました。この工事に伴い、2020年3月末まで休館いたします。
2019.11.20
2019年11月9日に〈One Day Trip 2019 in いすみ「波の伊八」と齊藤惇の日本画〉(主催:千葉県立美術館、千葉県立美術館友の会、いすみ市教育委員会)バスツアー30名御一行様が来館されました。館内と海を見ていただき、その後、齊藤泰嘉が講師役をつとめ、いすみ市内にある波の伊八の彫り物をご案内しました。彫刻家川越三郎さんと筑波大学芸術専門学群卒業生水上理帆さんに講師補佐をしていただきました。秋晴れの楽しい房総お寺巡りになりました。参加された皆さん、お越しいただき、ありがとうございました。
2019.10.17
屋根の塗り替え工事のため10月は休館いたします。緑の丘の赤い屋根になります。11月9日にリニューアルオープンします。
2019.08.12
2019年11月9日に齊藤惇日本画美術館(星のおじさま美術館)と波の伊八の代表作を見学するバスツアーがあります。齊藤泰嘉がガイド役をつとめます。どなたでも参加できます。お申込みお問合せは千葉県立美術館友の会043-242-8311にお電話願います。
2019.07.27
2019年11月9日予定で「波の伊八と齊藤惇の日本画」というバスツアーが計画されています。どなたでも参加できます。8月に入って募集チラシができ次第掲載いたします。
2019.06.13
新美術新聞1506号に寛永寺豊道春海講演報告記事を書かせていただきました。
2019.05.29
2019令和元年5月25日、上野東叡山寛永寺において開催された豊道春海顕彰会主催研修会において「佐藤慶太郎と豊道春海-美術館から見た書道展-」と題した講演を行ないました。今の書道展隆盛の功労者は春海さんと慶太郎さんだというお話をさせていただきました。
2019.04.29
一部展示替えしました。1階には齊藤泰嘉「ノートルダム寺院」(1975)を展示しました。2階には祖父齊藤泰一が3代目主人をつとめた山口菜香亭、そこで使っていたフランス製洋食器ピリヴィーの写真を展示しました。
2019.04.17
齊藤惇日本画美術館(星のおじさま美術館)TwitterとHPをリンクしました。
2019.03.23
外房は春の海がコバルトブルーに輝いています。鶯もにぎやかに鳴いています。3月までの冬季休館を終え、4月より開館します。開館日(予定)をお知らせします。8日、9日、21日(午後2時~5時)、23日、24日、28日、29日。完全予約制ですので来館ご希望の方は必ず齊藤泰嘉まで事前連絡願います。
2018.12.25
11月19日の開館以来、12月23日まで多くの皆様にご来館いただきました。心より感謝申し上げます。2019年は1月から3月まで冬季休館となり、4月より再び開館の予定です。
2018.12.15
さらに予定を変更し、12月は21日から24日までの開館とさせていただきます。
2018.12.12
12月は16日から開館の予定でしたが、17日から24日までの開館に変更いたします。
2018.12.07
12月は16日から24日まで開館の予定です。2019年は1月初めから3月末まで冬季休館します。4月から開館の予定です。
2018.12.07
11月19日から27日まで開館し、千葉多摩美会はじめ数多くの皆様にご来館いただきました。お礼申し上げます。
2018.11.19
齊藤惇日本画美術館(愛称★星のおじさま美術館)が2017年夏からの開設作業期間を経て、2018平成30年11月19日(月)無事に開館いたしました。ご協力いただきました皆様に心よりお礼申し上げます。
2018.11.13
カレン・ペンス米国セカンドレディと安倍昭恵首相夫人はアートセラピーを支援しています。米国大使館からの助成を受けて筑波大学にアートセラピー講座が2019年度より開設されることになりました。米国大使館でその発表会があり、筑波大学からは齊藤泰嘉ならびに村上史明助教、卒業生水上理帆(千葉県立大原高校教諭)、筑波大学附属病院学生ボランティアチームのアスパラガスのメンバーが招かれて出席しました。
2018.10.05
美術館は11月に開館します。お越しの際は事前予約をお願いします。11月は19日から27日までならどの日でも開いております。
2018.10.05
齊藤惇が初代会長をつとめていた千葉多摩美会。その皆様が11月23日に美術館を訪れてくださる予定です。お待ちしております。
2018.10.05
10月1日の講演会は台風一過の秋晴れに恵まれ、予定通り行うことができました。ご来場の皆様ありがとうございました。
2018.08.09
佐藤慶太郎顕彰会からのお知らせです。都民の日10月1日(月)午後2時から3時まで東京都美術館講堂にて「美のこころざし—石炭の神様・佐藤慶太郎と東京都美術館」と題した講演会があります。主催は東京都美術館、講師は齊藤泰嘉、開場は午後1時30分です。入場無料、予約不要、先着順です。「公私一如」の精神で美術館建設費100万円(現在の30数億円)を寄付した芸術支援の人、佐藤慶太郎翁の「美のこころざし」について考えます。皆さんと会場でお会いできるのを楽しみにしております。
2018.08.03
東京都美術館生みの親である佐藤慶太郎翁の生誕150年を記念し、10月1日(月)午後2時から3時まで上野公園東京都美術館講堂において「美のこころざし—石炭の神様・佐藤慶太郎と東京都美術館」と題した講演会があります。講師は齊藤泰嘉です。日本にも美術館がほしいという岡倉天心や横山大観ら日本の美術関係者の夢をかなえてくれたのが佐藤慶太郎です。講演会ではその生涯を追いながら、なぜ九州若松出身の石炭商が東京府に建設費100万円(現在の30数億円)をたった一人で寄付したのかについて皆さんと一緒に考えます。美のこころざしを遂げた爽やかな明治男の物語をお聞かせします。入場無料、先着順で午後1時30分開場です。皆様お出かけください。会場でお会いしましょう。
2018.08.02
7月に姉夫婦(鈴木広文、美絵子)と泰嘉で力を合わせて約10点の額縁交換作業をしました。
2018.07.09
6月30日に実家の千葉県四街道市から齊藤惇画伯日本画15点(春の院展出品作10点、秋の院展出品作5点)を東京の岡村美術運送店さんの美専車で大原ログハウスまで運んでいただきました。搬入には千葉多摩美会員で彫刻家の川越三郎氏に協力していただきました。目下、ログハウスに合わせて小型作品の額縁を白木に交換作業中です。
2018.06.05
6月26日に千葉県佐倉市民カレッジにおいて「房総ゆかりの作家—波の伊八と葛飾北斎」と題してレクチャーします。北斎は木更津上陸後どの街道を通って行元寺(いすみ市)に到着したのか、実際に木更津港を起点に現地を歩いた北斎ウォークを紹介します。行元寺には北斎の《神奈川沖浪裏》に影響を与えたといわれる伊八の欄間彫り物《波に宝珠》が あります。果たして北斎はこの彫り物を見たのかどうかを考えます。両者にはキュビスムに通じる東洋の動的遠近法(三遠法)の使用という共通点があります。また、北斎や伊八の作品はなぜ国宝にならないのかという素朴な疑問についても考えます。美術館では波の伊八の紹介もします。

常磐大学オープンカレッジ(2023年新春)で横山大観、山口菜香亭、伊藤幾久造についてお話しします。

講座名 「歴史浪漫としての〈明日の国宝〉ー大学と地域博物館の連携による地域文化財発掘」

概要 地域には知られざる文化財が眠っています。その中には〈明日の国宝〉と呼ぶべき文化的価値の高いものも少なくありません。私は、地域博物館と連携し、地域文化財の発掘に努めています。そうした活動の中から横山大観旧宅、菜香亭洋食器、霞ケ浦の美人画の3件を紹介し、「お宝は地域にあり」という考えについて検証します。

第1回2023年2月21日「伊豆山郷土資料館との連携による横山大観晩年の居住地研究」
 横山大観に関する伝記研究は、北茨城五浦や東京に居住していた時代を中心に行われて来ました。一方、大観の生誕地や幼年期に関する研究は必ずしも十分とは言えませんし、熱海市伊豆山で過ごした晩年についても不明な点が残されたままです。私は大観の熱海市伊豆山時代について現地調査を行ない、すでに存在していないと考えられていた旧大観邸が今も現地に残されていることを確認しました。さらに大観晩年の傑作、《或る日の太平洋》は、伊豆山神社にある波の伊八の彫り物との影響関係が考えられる作品です。旧大観邸は巨匠の晩年を物語る資料として保存したいものです。

第2回2023年2月28日「横浜市歴史博物館・山口市菜香亭との連携による洋食器(ピリヴィ、レグー)の来歴研究」
 山口市に明治維新の元勲達が愛した菜香亭(さいこうてい)という料亭がありました。この料亭は1877明治10年頃に開業し、1996平成8年に暖簾を下ろしました。その閉店を惜しむ市民の活動が実を結び、市民交流施設・地域博物館として再生しました。この料亭では仏蘭西製洋食器ピリヴィと阿蘭陀製洋食器レグーが使われていましたが、それらの食器がどのような経路で日本に入って来たかが不明のままであり、研究課題となっています。横浜、長崎での調査をもとにその経路を推理します。

第3回2023年3月7日 かすみがうら市歴史博物館との連携による伊藤幾久造《霞ケ浦の乙女》(農村美人画)の研究
 美人画家伊東深水の弟子に伊藤機久造という挿絵画家がいました。この画家は太平洋戦争中に東京から霞ヶ浦地域に疎開し、近隣の農家の人々と交流がありました。1945昭和20年秋、お世話になったお礼にと近所の農家の娘さんをモデルに一枚の日本画を描きました。その絵はモデルとなった女性のお嫁入り道具の一つとして数十年間箪笥の中に秘蔵されて来ましたが、2016平成28年に発見され、翌年、かすみがうら市歴史博物館で公開されました。この絵に描かれた女性の姿を実際に再現実験した時の写真などを紹介しつつ、伊藤幾久造という画家の画業を振り返ります。

熱海市横山大観旧宅 2021年3月15日撮影
仏蘭西洋食器ピリヴィ
2017平成29年かすみがうら市歴史博物館企画展「伊藤幾久造とかすみがうら市」展ポスター

移転のお知らせ

齊藤惇日本画美術館(愛称”星のおじさま美術館”)は、2021年8月末を持って移転することになりました。これまでご来館いただいた皆様には心よりお礼申し上げます。新しい移転先は未定ですが、当分はWEB空間に光る星として活動を続けてまいりますのでこれからもご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

常磐大学オープンカレッジ「《神奈川沖浪裏》の謎-北斎と波の伊八」申し込み受付中。締め切り6月14日。

2021年度常磐大学オープンカレッジにて「《神奈川沖浪裏》の謎ー北斎と波の伊八」と題して全3回(6月24日、7月1日、7月8日)で私齊藤泰嘉がお話しします。北斎は木更津まで来て絵馬を残しています。そのとき木更津からいすみ市行元寺まで旅し、そこで波の伊八《波に宝珠》を見て影響を受けたのでしょうか。この謎を解くべく、木更津港から行元寺まで北斎に扮し、「北斎ウォーク」を試みました。この講座ではその北斎コスプレの記録写真などを紹介しながら《神奈川沖浪裏》成立の謎に迫ります。
いすみ市行元寺波の伊八《波に宝珠》紹介パネル
葛飾北斎《神奈川沖浪裏》立板古 www.tatebannko.com

博物館法制定70周年記念授業

2021令和3年度常磐大学博物館科目の授業が対面で始まりました。私の担当する科目はすべて博物館法制定70周年記念授業とさせていただいております。博物館法は1951昭和26年12月1日に生まれました。私齊藤泰嘉もちょうどこの日に生まれましたので今年の12月1日で満70歳となります。
大学正門すぐそばに常磐大学博物館学博物館があります。

2021年度常磐大学の入学式が4月3日に行われました。

授業が4月8日から対面で始まりました。私の担当する学芸員資格科目は、通年科目が「ミュージアム実習Ⅰ」、「ミュージアム実習Ⅱ」、春セメスターが「ミュージアム展示論」、「ミュージアム資料論」、秋セメスターが「ミュージアム教育普及活動」、「ミュージアム情報論」、「ミュージアム保存科学」の計7科目です。
水戸、常磐大学キャンパスの桜です。
2021年4月3日、入学式に向かう新入生を音楽演奏で出迎えました。
2021 年4月13日、新緑の常磐大学キャンパスで学芸員資格科目の対面授業が始まりました。

佐倉市立美術館収蔵作品展「ちばのいろ」に齊藤惇《青田の町》(1960年)が展示されております。

佐倉市立美術館収蔵作品展「ちばのいろ」に齊藤惇《青田の町》(1960年)が展示されております。会期は2021年3月20日~5月16日(月曜休館)です。観覧無料です。お出かけください。
初日に美術館にお伺いしました。
担当学芸員の木邨さんに撮影していただきました。
家族写真と説明文です。
常磐大学の齊藤泰嘉研究室にチラシを掲示しました。

東京都美術館アーカイブズ展示「旧館を知る」が始まりました。

日本初の公立美術館東京都美術館は1926年に開館しました。ニューヨーク近代美術館より3年早い開館でした。九州若松港の石炭商佐藤慶太郎が一人で寄付した(社会に返した)百万円(現在の約40億円)によって建てられました。齊藤惇も戦時中にここで日本画の展覧会を見て日本画の道へ進むことを決意します。その後、この建物(岡田信一郎設計)は1970年代に取り壊され、新しい建物(前川国男設計)が建てられ、現在に至っています。この岡田信一郎設計の「旧館」に関する展示が2020年10月6日から12月6日まで東京都美術館佐藤慶太郎記念アートラウンジで開催されています。水戸にある常磐大学齊藤泰嘉研究室から旧館模型(100分の1、市原忍製作)を貸し出しています。是非、ご覧ください。

2019年11月9日予定バスツアー「波の伊八」と齊藤惇の日本画

2019年11月9日に「波の伊八」と齊藤惇日本画美術館(星のおじさま美術館)を見学するバスツアーがあります。齊藤泰嘉が参加者の皆さんと一緒に全行程を回り、講師役をつとめます。参加費500円です。お問合せお申込みは千葉県立美術館友の会043-242-8311内線34までお電話願います。

One Day Trip 2019 in いすみ「波の伊八」と齊藤惇の日本画〉(主催:千葉県立美術館

2019年11月9日に〈One Day Trip 2019 in いすみ「波の伊八」と齊藤惇の日本画〉(主催:千葉県立美術館、千葉県立美術館友の会、いすみ市教育委員会)バスツアー30名御一行様が来館されました。館内と海を見ていただき、その後、齊藤泰嘉が講師役をつとめ、いすみ市内にある波の伊八の彫り物をご案内しました。彫刻家川越三郎さんと筑波大学芸術専門学群卒業生水上理帆さんに講師補佐をしていただきました。秋晴れの楽しい房総お寺巡りになりました。参加された皆さん、お越しいただき、ありがとうございました。
齊藤惇日本画美術館1階展示室
水上理帆さん、川越三郎さん、齊藤泰嘉
いすみ市行元寺本堂

屋根の塗り替え工事による休館のお知らせ

屋根の塗り替え工事のため10月は休館いたします。緑の丘の赤い屋根になります。11月9日にリニューアルオープンします。

齊藤惇日本画美術館(愛称★星のおじさま美術館)がオープンしました。

齊藤惇日本画美術館(愛称★星のおじさま美術館)

ここは日本画の新たな聖地、“千葉の五浦(いづら)”、大原です。外房いすみ市大原漁港から車で南へ走ること5分。怒涛逆巻く断崖絶壁の海岸線に出ます。その断崖の頂には、懸造りの七福天寺があり、寺の麓にある昼なお暗い隧道を抜けると、伊勢海老漁の人のみ通う秘境の入り江へと辿り着きます。その砂浜に立てば岡倉天心や横山大観が北茨城五浦で見ていた堂々たる朝日と黄金の海をあなたも独り占めにすることができます。房総の名工波の伊八の龍のように跳ねて砕ける白波が、千年の孤独も憂愁も1秒で消し去ってくれます。その海辺の森に緑色の三角屋根のログハウス、齊藤(さいとう)(あつし)日本画美術館(愛称★星のおじさま美術館)があります。星降る夜には、ゴッホの描いた《星月夜》を走る銀河鉄道の始発駅となり、ダイアナ・ロス♪エンドレス・ラブ♪の流れるピアノバーに変身します。

齊藤惇(1925大正14年-2009平成21年)は山口市の料亭菜香亭(さいこうてい)3代目主人齊藤泰一(たいいち)の末息子として生まれ、多摩造形芸術専門学校(現多摩美術大学)で郷倉千靭(ごうくらせんじん)教授(日本美術院同人)に師事。日本画を学びます。学徒動員の後に復学し、日本画科を首席で卒業。1948昭和23年には森兼幸子(もりかねさちこ)と結婚。長女美絵子(みえこ)、長男泰嘉(やすよし)の2人の子をもうけます。1955昭和30年、青雲の志を抱いて山口から千葉県佐倉市に移り住み、佐倉市立南部中学校教員となります。以後、房総の地が第二の故郷となり、四街道中学校でも教鞭をとります。院展で入選、入賞を重ね、日本美術院特待になります。

初期、30代の絵では身のまわりの動植物や房総風景を画題とし、幾何学的な構成美を追求します。中期、40代には幻想的心象風景の表現へと変化します。九州や北海道を旅し、キリスト教の教会堂や修道院を変幻自在の雲と空に包んで描いたのもこの頃です。1975昭和509月、第60回院展出品の《天草の教会》で初の奨励賞を受賞。翌月に恩師郷倉千靭先生の他界という突然の悲しみに出あいますが、これを乗り越え、1978昭和53年、第63回院展入選の《矢切》で日本美術院特待になります。1984昭和59年には千葉県美術会常任理事に就任。後期、50代後半から中国、インド、フランスなどを旅して世界遺産のある風景を雄大かつ細密に描き、その崇高さを表現する超越的画境を確立します。

晩期、70代後半からは、かつて30代に描いた房総の身近な風景に再び取り組むようになり、そこに生きる子どもや若者の暮らし、さらに印旛沼の夕景、片貝や御宿など漁港の賑わい、白浜町野島崎の灯台などに目を向けます。2002平成14年には地域文化功労者文部科学大臣表彰を受けます。また、2003平成15年《東京ミレナリオ》(8度目の奨励賞受賞)で描いた丸の内の夜景など現代都市の華麗な幻影を日本画で描くことに果敢に挑戦します。

瑠璃光寺(るりこうじ)五重塔やザビエル記念聖堂など西の京山口という歴史の町に育ち、里山里海の自然に恵まれた房総の地で才能を開花させた齊藤惇は、東京都美術館が発表の舞台である日本美術院など中央で活躍するとともに千葉県という地域で日本画の発展を推し進め、後進を育てることに情熱を注ぎました。佐倉市ユーカリが丘にあるNHK文化センターでは長年にわたり日本画教室の講師をつとめました。母校である多摩美術大学校友会名誉理事として、また、千葉多摩美会の初代会長として後輩への温かい指導を惜しみませんでした。

この美術館では齊藤惇の初期作品から絶筆まで約30点を年代順で展示し、その画業を紹介します。初期作品では、《にわとり》(1957昭和32年)、《泰山木》(1958昭和33年、院展初入選作)、《鉄塔と月》(1959昭和34年)、《サーカス》(1963昭和38年)、中期作品では《天主堂の島》(1972昭和47年)、後期作品では《月光》(1994平成6年)、《江南風景》(1994平成6年)、晩期作品では《舞う》(2002平成14年)、《映》(2003平成15年)、《東京ディズニーランド》(2004平成16年)などをご覧いただけます。

齊藤惇は日本美術院を創立した岡倉天心や横山大観を敬愛し、また、ドイツ・ロマン派のC.D.フリードリヒや異端の画家リチャード・ダッド、現代美術家アンゼルム・キーファーなどに関心を寄せ、さらに東洋の遠近法である三遠法を研究するなど古今東西の美術に学び、新しい日本画の創造と教育を生涯貫きました。また、“不思議さの美”に惹かれる若い感性を持ち続けました。齊藤惇日本画美術館の扉を開けた皆さんが、帰ってきた星のおじさまと出会えることを願ってやみません。(館長 齊藤泰嘉)

 

齊藤惇日本画美術館(愛称★星のおじさま美術館)

298-0004

いすみ市大原26929

TEL 0470-67-4085

JR外房線大原駅より車で10

開館日不定期(完全予約制のため事前予約をお願いします)

予約連絡先★さいとうやすよし携帯 090-9203-9540

美術館ホームページとツイッター★星のおじさま美術館で検索

美術館建物と駐車場
美術館入口
美術館1階吹き抜けホール
美術館2階ギャラリー

日本画家齊藤惇を記念して In Memory of Atsushi SAITO

齊藤惇 さいとう・あつし Atsushi SAITO
1925   大正14 山口県山口市生。父親は料亭菜香亭3代目主人齊藤泰一。
1948 昭和23 多摩造形芸術専門学校(現多摩美術大学)日本画科を首席で卒業。
1958   昭和33 第43回院展に《泰山木》が初入選。以後、同展で入選入賞を重ねる。
以後、日本美術院特待、千葉県美術会常任理事、多摩美術大学校友会名誉理事となる。
1993 平成5  千葉県教育功労者表彰(芸術文化の部)。
2002 平成14  地域文化功労者文部科学大臣表彰。
2009 平成21 千葉県にて病没。

収蔵先 千葉県立美術館 佐倉市立美術館 天童市立美術館 足立美術館 松岡美術館 
城西国際大学 四街道市役所 佐倉市立志津図書館 聖隷佐倉市民病院 取手協同病院 成田日本赤十字病院 山口市民会館 山口県立山口高等学校 自然の泉研修センター 岐阜信用金庫 (順不同)

個展  山口市民クリエイティブ・スペース赤れんが(1994)佐倉市立美術館  (1998) 
ちばぎんアートギャラリー(2001)城西国際大学水田美術館(2004)

 

齊藤惇《泰山木》1958年 第43回院展
美術館そばの浜辺です。
美術館建物のログハウスです。
ログハウスそばの駐車場です。7台分あります。

日本美術院特待、千葉美術会常任理事、千葉多摩美会長であった日本画家齊藤惇の画業を紹介する美術館です。

A Museum Dedicated to Atsushi SAITO, Japanese -Style Painter, and His Family
右より齊藤幸子、齊藤惇、齊藤泰嘉、齊藤泰一、齊藤(鈴木)美絵子、千葉県佐倉市野狐台、1959
1階吹き抜け展示室
大原漁港裸祭り 2017
白浜海女祭り 2017

2019令和元年5月25日齊藤泰嘉講演「佐藤慶太郎と豊道春海」

2019令和元年5月25日上野寛永寺において豊道春海顕彰会からのお招きで「佐藤慶太郎と豊道春海」と題して講演させていただきました。現在の書道展の隆盛は、書家豊道春海が九州若松の石炭商佐藤慶太郎に書道展の美術館使用を直訴し、佐藤慶太郎がそれに賛成したことから始まるという内容です。豊道春海による直訴は、東京府美術館(現在の東京都美術館)開館の前年、1925大正14年晩秋、江戸川橋でのことです。佐藤慶太郎は私財百万円(三十数億円)を美術館建設費として寄付した美術界の恩人です。また、佐藤慶太郎は、豊道春海の懇請に耳を傾けたことで書道界の恩人ともなりました。新美術新聞1506号にその報告記事を書かせていただきました。

米国大使館でのカレン・ペンス米国副大統領夫人歓迎会

2018.11.13カレン・ペンス副大統領夫人歓迎会(米国大使館提供)

齊藤泰嘉による講演会「美のこころざし—石炭の神様・佐藤慶太郎と東京都美術館」

台風被害修復工事による休館

屋根の塗り替え工事は10月11日に完了し、それまでの緑色から赤色に替わりました。しかしながら2019年9月9日の台風15号、10月13日の台風19号、その後の大雨により、美術館建物の網戸が飛ばされるなどの被害がありました。補修工事をこれから行いますので、2020年3月末まで休館いたします。

2012年

佐倉市立美術館収蔵作品展「ちばのいろ」に齊藤惇《青田の町》(1960年)が展示されております。

佐倉市立美術館収蔵作品展「ちばのいろ」に齊藤惇《青田の町》(1960年)が展示されております。会期は2021年3月20日~5月16日(月曜休館)です。観覧無料です。お出かけください。

2021令和3年度の常磐大学博物館科目授業が対面で始まりました。私の担当科目では

常磐大学オープンカレッジ(2023年2月~3月)で横山大観、山口菜香亭、伊藤幾久造についてお話ししま

講座名 「歴史浪漫としての〈明日の国宝〉ー大学と地域博物館の連携による地域文化財発掘」

概要 地域には知られざる文化財が眠っています。その中には〈明日の国宝〉と呼ぶべき文化的価値の高いものも少なくありません。私は、地域博物館と連携し、地域文化財の発掘に努めています。そうした活動の中から横山大観旧宅、菜香亭洋食器、霞ケ浦の美人画の3件を紹介し、「お宝は地域にあり」という考えについて検証します。

第1回2023年2月21日「伊豆山郷土資料館との連携による横山大観晩年の居住地研究」
 横山大観に関する伝記研究は、北茨城五浦や東京に居住していた時代を中心に行われて来ました。一方、大観の生誕地や幼年期に関する研究は必ずしも十分とは言えませんし、熱海市伊豆山で過ごした晩年についても不明な点が残されたままです。私は大観の熱海市伊豆山時代について現地調査を行ない、すでに存在していないと考えられていた旧大観邸が今も現地に残されていることを確認しました。さらに大観晩年の傑作、《或る日の太平洋》は、伊豆山神社にある波の伊八の彫り物との影響関係が考えられる作品です。旧大観邸は巨匠の晩年を物語る資料として保存したいものです。

第2回2023年2月28日「横浜市歴史博物館・山口市菜香亭との連携による洋食器(ピリヴィ、レグー)の来歴研究」
 山口市に明治維新の元勲達が愛した菜香亭(さいこうてい)という料亭がありました。この料亭は1877明治10年頃に開業し、1996平成8年に暖簾を下ろしました。その閉店を惜しむ市民の活動が実を結び、市民交流施設・地域博物館として再生しました。この料亭では仏蘭西製洋食器ピリヴィと阿蘭陀製洋食器レグーが使われていましたが、それらの食器がどのような経路で日本に入って来たかが不明のままであり、研究課題となっています。横浜、長崎での調査をもとにその経路を推理します。

第3回2023年3月7日 かすみがうら市歴史博物館との連携による伊藤幾久造《霞ケ浦の乙女》(農村美人画)の研究
 美人画家伊東深水の弟子に伊藤機久造という挿絵画家がいました。この画家は太平洋戦争中に東京から霞ヶ浦地域に疎開し、近隣の農家の人々と交流がありました。1945昭和20年秋、お世話になったお礼にと近所の農家の娘さんをモデルに一枚の日本画を描きました。その絵はモデルとなった女性のお嫁入り道具の一つとして数十年間箪笥の中に秘蔵されて来ましたが、2016平成28年に発見され、翌年、かすみがうら市歴史博物館で公開されました。この絵に描かれた女性の姿を実際に再現実験した時の写真などを紹介しつつ、伊藤幾久造という画家の画業を振り返ります。

2021年6月、常磐大学オープンカレッジにて《神奈川沖浪裏》の謎ー北斎と波の伊八ーについてお話ししま

常磐大学オープンカレッジ(2023年度秋冬)で「美術館の怪人たちー東京都美術館百年史」についてお話を

《概要』東京都美術館は日本初の公立美術館として日本の美術界の発展に寄与してきましたが、その建設費寄付者佐藤慶太郎や、この館を舞台に活躍したフランス人美術商エルマン・デルスニスらは忘れられようとしています。この二人の功績を発掘し、紹介します。スライドやビデオを用いて内容を分かりやすく解説します。

2024常磐大学公開講座